8月12日、中央タクシーとの第2回団体交渉が開催された。組合は当該3人先頭に総勢12人。組合結成以来最大の交渉団となった。会社は宇都宮司社長、K総務部長、Y営業所長の3名。
実は前日の11日、会社から団交中止のファックスが届いた。いわく「今後の双方の主張においては、群馬県労働委員会を通して行えばと思います。従いまして…団体交渉は中止とさせていただきますので、ここに通知申し上げます」。書記長が、ふざけんな、団交拒否ですべての問題について労働委員会に追加申立する、それが何を意味するのかわかっているのか、とK部長と電話でやり合う。回答期限10分前にK部長から「明日予定通り団体交渉に行きます」との連絡が入った。
団交の場で初めて出てきた社長に釈明を求める。(通知した通りだが)「組合から強い調子の抗議を受けたので、それはよくないと判断しました」 冒頭、群馬合同労組中央タクシー分会の結成を通告。K分会長からも通知をする。 前日の中止のファクスで予想していたが、会社は誠意のかけらもない。要求した文書での回答も、もちろんない。 K分会長の運転乗務はずしについて、事実関係の確認をしようにも、肝心なことには答えずに、ダラダラとどうでもいいことを繰り返す。それでもはっきりしたのは会社がK分会長の「自殺未遂」について調査したのは、警察に「自殺未遂」に間違いないか確認の電話をしただけだということ。あとはK分会長に労働組合が出来たら会社がつぶれる、内部でけんかしている場合ではないという話をするために飛んできたことを「調査」と強弁するのみ。 それだけでK分会長の状況は「乗務不可能」だと言い張る。S分会書記長の怒りが爆発する。「Kさんの思いがあんたわからないのか!」 組合員からS分会書記長の思いを聞いて何とか言ったらどうだ、と言われて社長はひとこと、「聞きました」。 社長が変わったこと。労働委員会の申し立て書を読んで、Kさんが「自殺未遂」のあと一度運転乗務に戻ったことを部下の判断ミスで、自分が聞いて即座に乗務停止にした、という嘘が通用しないことに気がつき、自分も判断ミスをした、自分も未熟だったと反省していると言い換えたこと。とにかく労働委員会で嘘が暴かれることを恐れているのがこの社長。どうあがいても、責任はキッチリ取ってもらう。 結局、時間を引き延ばし、まずいことは言わずに逃げる、というのが会社の唯一の方針だった。要求項目の2~5について、何の回答もせずに「時間になりましたので」と脱兎のごとく逃げ去った会社。 ふだんおとなしく、言葉づかいも丁寧な分会長が「逃げるな!」と怒鳴る。もちろん分会員先頭にすべての参加した組合員も「逃げるな!」。 こんな不誠実で、でたらめな団交で、当然終わるわけにはいかない。分会員3人は、その後すぐに営業所に以下の内容の通告に行く。勤務をすべて書き換えろ!と。そこでも分会員の怒りが爆発。運転管理者は言われるがまま。職場は一変、すごいことになっている。労働者は声をあげる以外に自分の身を守ることができない。そして勇気を出して自分のために声をあげたとき、仲間をも守ることができるのだ。 中央タクシー群馬営業所の職場では今まで、泣き寝入りか、辞めていくしか、選択肢がなかった。10人余りの職場で、一年で5人が辞めて行った。ひとりの労働者のはらを固めた決起によって、職場に闘いと団結が生まれた。それは組合の団結を強化し、地域や産別をも超えた団結に発展する。 中央タクシーの労働者の命をなんとも思わないもうけ主義、絶対に許さない。中央タクシーの仲間は群馬合同労組中央タクシー分会に結集して団結して闘おう!
通 告 書
2015年8月12日に行われた第二回団体交渉は、以下の点において、会社の誠意がまったく見られない不誠実な団体交渉だった。
① 文書による回答がなされなかったこと
② 十分な時間が確保されず、口頭による回答もなされなかったこと
ついては、当組合として、要求項目に関して、下記の通り対応することを通告する。
記
(1) タコグラフの改ざんの指示については拒否する。
(2) 群馬営業所長の責任における拘束時間の管理がなされない場合は、組合員の記帳など自己管理の手段をもってそれに代える。
(3) 第一回団体交渉にて、K総務部長が認めたように、三六協定の締結は会社の指名した労働者を一方的に労働者代表に仕立て上げた違法なものであり、三六協定の締結はなされていない。よって時間外労働の業務命令は違法な業務命令なので拒否をする。
(4) 時間外労働の未払い分については、あらためて支払いを求める。
以上